お笑い芸人キングコング西野さんの著書「新世界」を読んだので、そこにおおまかな内容と本の中で出てくる数々の名言を紹介します。
キンコン西野の「新世界」ってどんな内容?
「新世界」は大きくわけて3章に分かれています。
- 第1章 貯信時代
- 第2章 オンラインサロン
- 第3章 新世界
ざっくりいうと、お金と信用の話、オンラインサロンの話、レターポットの話の三部構成になっています。
お金と信用の話はこれまで西野さんが散々言ってきた内容と重なります。信用を積み立てて行けば後でいくらでも換金できるよ、というのを具体例を挙げながら解説しています。
オンラインサロンの章では、西野さんが運営する日本最大級のオンラインサロン「西野亮廣エンタメ研究所」で起こった出来事を中心に、どのようにしてお金や仕事や価値がサロン内で回っていくのかを紹介しています。
最近ではブロガーやアフィリエイターでもオンラインサロンに入っていたり、運営していたりすることが珍しくなくなったので、「西野亮廣エンタメ研究所」で今起こっていることはかなり参考なるし、ほかのオンラインサロンにも通じるものがあるはずです。
最後の新世界については、西野さんとオンラインサロンのメンバーたちが考案、開発したレターポットについて解説しています。
お金に時間を載せ、文字に価値を与える新しいサービスは、一見ただの新しいSNSサービスのようで被災地に募金を送ったり、売れない芸人にチャンスを与えるツールにもなっていたり、どんどん広がりを見せているのが面白いです。
なにより会員数1万人を超える「西野亮廣エンタメ研究所」が、多くの人にとって一つのツール、メディア、あるいは経済圏にもなっているのです。本当にすごい時代になったんだなぁって思いますね。
キンコン西野の「新世界」の名言
それを踏まえたうえで、本書に出てきた名言を紹介すると次のようになります。これからの時代を生きるうえで役に立つので要チェックですよ。
1、ダイレクト課金を抑えろ
クラウドファンディングをはじめ、個人で直接お金が集められるのが普通になった今、やろうと思えば会社、広告主、スポンサーなどに媚を売らずに生きていくことが可能です。
それには自分を応援してくれる人、支援してくれる人からのダイレクト課金さえ抑えておけば、自分のやりたい活動が好きなだけできる、という意味です。
ブログでもユーチューブでも芸術活動でもなんにでもあてはまりますよね。
2、完成品を受け取るのではなく、完成させるまでの苦労や達成感に価値が発生しているんだ。
オーディエンスを囲い込んで、一緒に物を作る。そしてその過程をシェアし、ゴールに向かって一緒に歩んでいくような企画や作品に人々が心を動かされることを知っているからこそ、西野さんは絵本や美術館作りなどでも製作段階からサロン会員とシェアし、協力し合い、一緒に形にしていっています。
まさに国民総クリエイターの時代。どれだけ自分のやっていることに人を巻き込めるか、そして一緒にストーリーを作っていけるかが、あらゆるコミュニティーにおいて大事になりそうです。
3、吉本発のクラウドファンディングのプラットフォームを作っていいっすか?
知らなかったんですが、西野さんをはじめ「西野亮廣エンタメ研究所」のエンジニアさんが吉本興業のクラウドファンディングのプラットフォームを作ったそうです。
そのときに吉本の社長に言った一言がこれ。今まで一芸人が会社、そして芸人の仕事を取り方をこれほど根底から変えたことがあったでしょうか。
自分で作るって言い出す西野さんも西野さんだけど、すんなりOKしてくれる社長さんの意気込みも素晴らしいですね。
4、どの店に行くか?ではなく、誰の店に行くか?になってくる
どの店に行ってもサービスや商品の平均レベルが高い日本。そんな中でこれからは、どこの店に行くかよりも誰の店でお金を落とすか、のほうが大切になってくる、というのは想像に難しくないはずです。
そしてすでに西野さんはどうせなら自分のサロン会員の店でお金を落とすように普段から心がけているそうです。
ちゃんとお金を回るように普段から配慮しているからこそ、いざお金が必要となったときに自分のところにもお金が集まってくるんですね。
キンコン西野の「新世界」の感想まとめ
西野さんって独身で、結婚には興味がないとか、子供もいらないとかテレビで言っていたのを聞いたことがあるけど、実際のところはすでに大所帯持ちなんだなぁ、という印象をこの本を読んで受けました。
書類上では独り身。でも周囲には守りたいと思っている人が大勢いて、それぞれの問題の解決策を導き出すお父さんみたいな存在になってきてますよね。
もしかすると世間一般が考える「家族」とかの枠に捕らわれず、もっと遠くの新世界を見つめてるんですかね。