去年の12月にサーバーをアメリカのVPSサーバーから日本にエックスサーバーに取り替えました。アメリカのVPSサーバーが障害を起こし、ありえないことに約1週間ダウンしたからです。そのときにどれだけの損害を受けたのか紹介したいと思います。
それまで僕はアメリカの「A Small Orange」という会社のVPSサーバーを使っていました。問題が起こる前はサポートがとにかく早く、VPSサーバーにしてはかなり値段がリーズナブルだったからです。
何年間も使っていてそれなりに快適だったのですが、去年の11月ごろから急に雲行きが怪しくなってきました。度々サーバー障害を起こすようになったのです。あるときは数時間、またあるときは丸1日サーバーがダウンし、もちろんサイトにアクセスできなくなりました。
サーバーがダウンすることで受ける損失
サーバーがダウンすることで被る損失額はその人のサイトの価値にもよりますが、僕の場合はおよそ1日平均して約1万円と換算できます。そのVPSサーバーでは15個ほどのサイトを管理していたので、丸一日サーバーがダウンすることで受ける損害はそれほどひどいのです。
損失の内訳は、まず1日平均約4000円は得られるアドセンス報酬が全てパーになります。また、1日平均3000円の物販アフィリエイトの売り上げもゼロです。そして僕は個人で小さなECサイトも運営しているので、ここでの1日の平均売り上げ約3000円もなくなります。
しかし一番大きな損失それはこれらの金額ではなく、サーバーが落ちることによって失う信用です。
サイトが落ちると信用も落ちる
ブログが1日落ちた程度では、読者は炎上したのだろうと思うだけで、また次の日には同じようにアクセスしてくれるでしょう。しかしECサイトや企業サイトになると話は別です。
注文した商品は果たして届くのか。サービスはちゃんと提供されるのか、とお客さんは不安に思うからです。お客さんを不安にさせた時点で商売としてはほぼ失敗しているも同然です。
去年の12月の終わりにそのVPSサーバーは約1週間ダウンしました。サーバー側に何度連絡をしても、「現在原因をつきとめるために最大限努力しています」などと言って、全くらちがあきませんでした。
幸い15個中、14個のサイトはその週の前にエックスサーバーに移管していたので、大幅なロスは防げました。しかし残しておいた1個のサイトが不幸にしてECサイトだったため、約1週間お客さんを不安のどん底に陥れることになったのです。
結果、翌月の売り上げ激減
そのせいで信用を失ったのか、ECサイトの今月の売り上げは激減、開業以来初めて赤字になりそうな勢いです。これからまた信用を一から築き上げていかなければならないと思うと、脱力感で一杯です。正直もうECサイトは止めようかと思ったほどです。
現在、僕は14個のブログはエックスサーバーで、ECサイトはアメリカのSite Groundで運営しています。どちらも今のところ良好です。ただし、これもいつどうなるかは分かりません。あるときから急に障害が続くようになったら注意が必要です。
僕が使っていた「A Small Orange」は近いうちに潰れるんじゃないかと予想しています。さすがにあれだけ利用者に損害を与えたら口コミ情報が拡散するのでサービスを継続するのは難しいでしょう。
サイトやブログを運営していれば、もちろんいいことばかりではありません。それをビジネスにしたときからリスクがつきまといます。サーバー選びは重要なリスクマネージメントなので、いろいろな観点から情報を調べてくれぐれも慎重に選びましょう。