9月、中国による仮想通貨取引所の規制が入ったり、JPモルガンのCEOジェームズ・ダイモンがビットコインを詐欺呼ばわりするなどマイナス要因が続き、仮想通貨業界が大荒れとなりました。
ちょうどそんなタイミングで短期トレードに手を出してしまったせいで僕は大損しました。そこでやめておけばいいものを、なかなかやめられなくなり、軽いギャンブル依存症のようになってしまったのでその体験をシェアします。
大損したことについてはこちらの記事に書いたとおりです。
9月始めの時点では8.4ビットコイン相当の仮想通貨を保有していたのですが、短期トレードで損を重ね、さらに暴落によるパニック売りをしまくり、あれよあれよという間に現在では総資産が5ビットコインにまで減りました。
わずか1ヶ月ちょっとで-3,4ビットコインってことは、今現在のビットコインの価値(64万円)でいうとマイナス217万円ということです。ミスにミスを重ねると、資産がなくなるときは本当に一瞬の出来事なんですね。
そんな僕がこれ以上同じミスを繰り返さないためにも自分に対して次のようなルールを課してみました。
1、短期トレードに手を出さない
結論からいうと短期トレードは素人がやるもんじゃないです。規律を持ってやれば大丈夫とか損きりをすれば問題ないとか言われていますが、大金がかかると人はまともな思考ができなくなり、セオリーなんか何の意味も持たなくなります。
ここ数ヶ月はトレードについての本を読み漁り、動画も見まくりました。もちろんまだまだ勉強は必要ですが、たとえいくら勉強したところで実践のときに冷静でいられないタイプには短期トレードは向いてないですね。
僕なんか勝っていてもビビってすぐ売っちゃうし、負けてきたらなおさらぶっ飛んだ行動に出てしまいます。経験不足といえばそれまでですが、これから経験を重ねて行っても、十分な経験値を得る前に資産がパーになっている可能性のほうが高そうです。
というのもそもそも短期トレードは勝てる確率が低くなっていますよね。理由としては次のようなことが挙がります。
- 各種手数料が高い(ビットコイン購入時の手数料、出入金手数料、取引手数料など)
- スプレッド(買値と売値の差)が開きすぎ
- 出来高が少なく、流動性が低い
相場が予想通りに動いても、以上に挙げたことが原因でトータルではマイナスになることが多々あります。売買すればするほど手数料を持っていかれて、短期トレーダーはなにかと不利な状況にあるのです。結局、儲かるのは取引所なんですよね。
短期トレードは素人にはとても歯が立たない世界です。少なくとも僕には。だからきっぱり短期トレードはもうしないと決めたほうが賢い選択のように思えました。
2、チャートを見すぎない
負けが続いて、まず最初に苦労したのはチャートを見るのをやめることでした。大金を失ったことで精神的にも体力的にも大分消耗したくせにチャートから目が離せなかったのです。
トレードには間違いなく中毒性があります。特に短期トレードはギャンブルの要素が強く、一瞬で金が動くことによる緊張感と高揚感がものすごいです。
素人でも一日で10万円ぐらいなら普通に勝ててしまうことがあります。しかし一度勝利の味を経験してしまうと、たとえ負けてもなかなか抜けられなくなります。
そのうちまともな判断ができなくなり、「よーし、こうなったら全財産を賭けてやるぅ」などといったやけ糞な行動に出てしまうのです。
中毒症状から抜け出すためにも、僕はまずできるだけチャートを見るのをやめる努力をしました。スマホのチャートアプリは全部消しました。
コインチェックにアクセスする回数も1日3回までとしました。ちょっと前まではチャートが気になって5分ごとぐらいに見ていたので、それと比べたら大分時間の節約にもなり、また精神的にすごく楽になりました。
3、余計な情報を遮断する
情報に流されると、遅れを取るまいと変なタイミングで買ったり、売ったりしてしまうことがあるので、仮想通貨系のツイッターをフォローするのを大分減らしました。
というのも仮想通貨のトレーダーで有名なある人がこんなことを言っていました。
「私が仮想通貨のトレードで上手く行きだしたのは多くのツイッターをアンフォローしてからだ。そうやって余計な情報を遮断して、自分で考えてトレードして行ったのがよかった」
僕は一時世界各国のトレーダーのツイートを追いかけ、次はこれが来るぞ、と言われたらそれにお金を突っ込み、今度はあれが来ると言われたらまたお金を突っ込むというのをやっていたほどです。
トレードに関しては自分の判断力に自信がないのでついつい他人に委ねてしまっていたのです。しかしたとえ有名トレーダーと同じ銘柄を買ったとしても、全く同じタイミングでエントリーすることはできないし、売るタイミングも自分で決めなければなりません。結局最後は自分の判断が全てなのです。
これからはできるだけ情報に左右されず、自分の信じた銘柄を中期から長期に渡ってホールドしていこうと思います。
4、草コインには手を出さない
僕は大手取引所ビットレックスで取引されている数々の草コインを買い、その結果かなり痛い目に遭いました。時価総額の低い仮想通貨は上がるときは何倍も一気に高騰するのに対し、下がるときもそれと同じかそれ以上のスピードで下がっていきます。
また、流動性が低く、買いたい値段で買えず、売りたい値段で売れないことが当たり前でリスクが高すぎます。草コインの中には一度値段が大きく下がったら、もう二度と前の価格に戻ってこないものもあるでしょう。
最近では仮想通貨の数が増えすぎて、なにがなんだか分からなくなっているような状況でもあります。買うならやはりコインチェックで取り扱っている通貨か、そうじゃなかったら時価総額トップ20の通貨にしておこうと思います。
まあ今現在トップ20だからといって、もちろん将来の保障は何もないんですけどね。
5、暴騰した通貨を買わない
前日比100%増なんていうとんでもない暴騰が始まると、ツイッターなどSNS上ではかなり盛り上がりを見せ、天に向かってまっすぐに伸びたチャート画像などが飛び交います。
すると、自分もこの恩恵にあずかりたいと思うようになり、ついついすっかり天井に届いた仮想通貨に手を出したりしていました。
一気に伸びきった仮想通貨は当然のごとく、その後反発し、下手するとそのままトレンドが転換して、地へ向かって真っ逆さまということも少なくありません。
二度とそんな恐ろしい目に遭わないように暴騰した通貨には乗っからないように自分に言い聞かせています。日々下心との戦いです。
6、暴落した通貨を売らない
トレードにおいては安く買って、高く売れれば儲かります。でもこれがなかなかできない。特に暴落したときは、これ以上損したくないという心理が働いて、売りに走ってしまいます。
高値掴みはある程度しょうがないかなとは思いますが、売るときに間違えると、損が確定してしまうので一番注意しなければならないのがこの段階ですよね。
主要通貨であれば一時的に暴落しても長期的には元の値段に戻ってくるのが市場の原理だと言われています。特に成長期にある仮想通貨の市場においては、長期的には右肩上がりの傾向にあるので、含み損が出ても、ぐっと堪えることができれば、大分損失は防げそうです。
特にビットコインは暴落しても今のところ必ず戻っては最高値を更新していますよね。草コインにさえ手を出さなければ暴落しても、ホールドで乗り越えられるんじゃないかと僕は思っています。
7、法定通貨を必要以上に突っ込まない
僕の場合、10万円単位で投資額を増やしていったら、いつのまにか130万円ぐらい突っ込んでいました。最初は100万円までと自分に約束していたのに暴落したのを見てチャンスだと思い、さらに30万円追加したりして、その分は見事に短期トレードで消えていきました。
よく仮想通貨の投資は余剰資産でやりましょうなどといいますが、僕から言わせると余分なお金なんて存在しないんですよ。
だから失うリスクがあることは頭では分かるんだけど、ついつい感情が介入してきてしまいます。そして投資額が大きくなればなるほど、余裕がなくなり、まともな思考ができなくなることに気づきました。
30万円あったらこれが買えた、あれが買えたって思い始めたらもうアウトですね。つまり自分にとっては100万円を超えたあたりから、投資額としては限界だったということでしょう。
なのでもうこれ以上は仮想通貨に円を投資するのはやめることにしました。買い増し、買い増ししていっていつかものすごい暴落に遭ったら、それこそ1000万円単位でお金を吹き飛ぶのが想像できてしまうからです。
増やすにしても今の手元にある仮想投資を元に中期、長期のトレードをして増やすことにします。万が一手元の仮想通過が全部なくなったら、そのときは自分には向いていなかったと思って、潔く市場から撤退しようと思います。
まとめ
仮想通貨の世界ではやれ数千万円儲けた、やれ億万長者になった、などの景気のいい話がどうしても目立ちますが、リスクのことも決して忘れてはいけません。当たり前の話だけど、誰もが儲かるわけではありません。
もしこれから始めようと思っているなら自分にとって冷静でいられる投資額にとどめておきましょう。いずれにしても仮想通貨をやるなら取引所に置きっぱなしにはせず、必ずハードウェアウォレットに移しましょう。