仮想通貨をできるだけ手数料を抑えて取引したい、という人なら格安手数料が売りの両替所Changellyのことを一度や二度、聞いたことがあると思います。
仮想通貨ブロガーを中心に多くの人から推奨されているイチオシのこの両替所は果たして本当に得なのか。実際に使って見たら残念な結果になりました。
Changellyとは?
Changellyを知らない人のために簡単に説明すると、従来の仮想通貨取引所とは違い、ビットコインやイーサリアムを元に他の通貨に換えることができるだけではなく、アルトコインを別のアルトコインに直接交換できるのが特徴です。
また、手数料も安く設定してあるため、例えばアルトコインを売ってビットコインにしてから、また別のアルトコインを買い直すよりは、直接アルトコイン同士を交換したほうが安く済むというのが売りになっています。
よくChangellyと他の取引所の手数料を比較して、Changellyのほうが安いといってChangellyをすすめているのをネットでは見かけますが、手数料の部分だけ見ると、確かに得するイメージしか沸きません。
ところが一見、得しかないサービスには大きな落とし穴がありました。
Changellyは両替の処理が遅すぎる
Changellyの致命的欠点、それは両替にあまりにも時間がかかることです。何回か使ってみましたが、20分ぐらいは平気でかかります。
もっと遅いときは両替するのに何時間も待つはめになりました。最悪の場合は翌日なんてこともありました。
上の画像はリスクとリップルを両替したときのトランザクションの結果です。21時35分にChangellyに送金したのが、両替されたのは23時18分です。
送金に時間がかかるビットコインなら、トランザクションが詰まっているときなら2時間くらいかかるのはまだありえる話でしょう。しかし処理の速いリスクとリップルでこんなに時間がかかるのはちょっと理解に苦しみます。
Changellyで両替中、相場は大きく上下する
一番、注意したいのは相場が暴騰や暴落中にChangellyを使うことです。例えば両替に1時間かかるとして、その間に自分の仮想通貨が数十パーセント増加、あるいは下落したら、思わぬ損失をこうむることになります。
自分はタイミングよく両替したと思っても、処理されるのに時間がかかるのなら、運命を向こうに委ねていることと同じです。
両替前にはどのくらいのレートで両替がされるか表示されるんですが、これはあくまでも見積もりを出した時のレートであって、実際に両替されるときのレートではありません。だから当然変動します。
両替時にいくらになるか分からないのなら、取引所で普通に自分のタイミングで売り買いするほうが間違いなく安全じゃないですか?
自分のタイミングで売り買いするか、第三者に丸投げするのかのどっちがいいのかを考えたら、手数料が多少高くついても僕は前者を選びます。結果的にそっちほうが安心だし、有利に働くことが多そうです。
特に暴落のときに買い増しをしたい、暴騰のときに飛び乗りたいときにはおすすめできません。
Changellyは問い合わせの返信もなかなか来ない
Changellyには何かあったときに問い合わせフォームからメールを送ることができますが、これもあまり機能しているとは言いがたいです。
一度、XEMを送金したのに翌日になっても両替がされないことがあったので問い合わせてみたところ返信がなく、結局XEMのフォーラムに助けを求めることになりました。
zaifもそうですが、サポートが機能していないところに自分のお金を送るのはリスキーですよね。なんでこういうところちゃんとやらないんでしょうかね。
それでもChangellyが絶賛される理由
Changellyをすすめている人の多くが、手数料の部分しか見ておらず、実際はあまり使っていない可能性が高いです。
ネットの情報はこういうケースは多々あって、Changellyを紹介すると、アフィリエイト報酬がもらえるのもその原因のひとつでしょう。
今後、送金処理の速度が改善され、両替も一瞬できるようになれば、Changellyも使えそうですが、今のところはそれほどおすすめできる代物ではなかった、というのが正直なところです。
Changellyで得する両替方法
もちろん全く得がなければサービスが成立しませんし、Changellyを使う人もいないはずです。ではどんなときに使ったらいいんでしょうか。
- アルトコイン同士を価格の上下が比較的緩いレンジ相場のときに両替する場合
- アルトコインをビットコインに変換してからビットコインを別の取引所に送金する場合
今のところ考えられるのはこの二つです。レンジ相場のときならアルトコイン>ビットコイン>別のアルトコインと変換するよりも、直接アルトコイン同士を両替したほうが安い場合があります。ただ、これもいつレンジ相場が崩れるかは予想できないのでリスクはあります。
もうひとつはアルトコインをビットコインにして、さらにそこからビットコインを別の取引所に送金したいという場合。Changellyの両替は一度Changellyのアドレスに送金して、そこから自分のアドレスに両替した通貨が送り戻されるシステムになっています。
この仕組みを利用して、別の取引所の自分のアドレスにビットコインを送金することもできるのです。ビットコインの送料は高いのでこれは大きいです。今のところ考えられるメリットはそれぐらいですね。
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