ユーザー、広告主、パブリッシャーのそれぞれにメリットがある次世代ブラウザBrave(ブレイヴ)が将来クローム、IE、ファイアーフォックスなどを脅かすのではないかと大きな期待が寄せられています。そこでBraveの概要をはじめ、マネタイズする方法を中心に紹介します。
Brave(ブレイヴ)とは?
広告ブロックで高速表示
Braveはデフォルトで広告ブロック機能が付いた高速ブラウザでグーグルアドセンスをはじめ、ポップアップ広告など、ユーザー体験と表示速度を落す要素を限りなく排除しているのが特徴です。
Braveを使うと、大手ニュースサイトの読み込み速度がパソコンではクロームの2倍に、モバイルではクロームやサファリの2倍から8倍になるそうです。
例えばCBS NEWSのサイトだとクロームで45秒かかるところをBraveでは16秒といったようにスピードが倍増するというのが売りです。
実際にテストした様子がこちら。
スピードが売りということもあり、サイトを読み込み度にURLバーのところに読み込み速度が表示されます。ちなみにこのサイトは5.29秒だそうです。Braveを使ってもこの遅さってちょっとダメですね。
そしてホームに行くと、過去にどれだけの追跡や広告をブロックしたかなどが累計で表示されます。数字で見ると普段どれだけ広告を見させられているかに気づいてインパクトありますね。
トラッカーやマルウェアを防ぐことでプライバシーとセキュリティアップ
ブラウザでネットサーフィンをしていると、以前訪れたサイトの広告が別のサイトで表示されていることってありますよね。あれは興味、関心、行動パターンをトラッカーで追跡されているからです。
ある意味、あなたの個人的な情報が第三者に洩れているというふうにも受け取れますよね。広告だけならまだしも、中には悪さをするマルウェアやスパイウェアなどに感染してしまう恐れもあります。
Braveはトラッカーや広告をブロックし、接続をHTTPSにアップグレードし、暗号化する機能を搭載しているため、個人情報、ブラウザ情報、支払い情報を保護し、より安全にネットを利用できるとメリットがあります。
ユーザー、広告主、パブリッシャーのみんながウィン、ウィンになれる
Braveの一番の特徴はなんていってもブラウザ内のエコシステムでしょう。Brave Adsと呼ばれるBrave専用の控えめな広告を配信することで広告収入の一部を広告を見てくれたユーザーに還元します。
ユーザーはBrave Paymentsという寄付機能を使って、よく訪れるサイト運営者に還元します。この機能はサイトだけでなく、ユーチューブチャンネルにも寄付ができます。
その中から数パーセントをBraveが運営費として徴収することでお金が回っていく仕組みになっています。イメージとしてはこんな感じです。
“Reducing Digital Ad Fraud: A New Deal with BAT” https://t.co/pswRMGBiyc
— BasicAttentionToken (@AttentionToken) 2017年4月7日
ユーザーにはプライバシー保護の機能がかかっていて、どのユーザーが誰に課金したなどの情報は広告主やパブリッシャーには分からないようになっています。
実際どれだけユーザーやパブリッシャーにお金が回っていくのかはまだ未知数です。現在のところユーザーの課金機能しか実装されていないので報酬はユーザーからサイト運営者へ一方通行に寄付が渡っているだけです。
ユーザーとして寄付機能をオンにするには画面右上のメニューボタンをクリックし、「設定」>「ペイメント」を選択。
オン、オフのバーをオンにスイッチすると、課金の予算を設定することができます。課金は毎月行われ、したくなければいつでもオフにできます。
応援したいサイトにチェックを入れたり、逆にここには課金したくないサイトはチェックを外すだけで応援する相手を選択できる便利な機能も付いています。
Braveは2018年内に広告配信をスタートさせる計画を立てているので、ユーザーのこうした課金機能だけでなく、広告収入が入ってくるので今年中にはエコシステムが動きだしそうです。
問題はどれだけ広告主を集められるかですね。それによっても還元率や報酬額が変わってきそうです。
最初のうちはそんなに期待できないでしょうが、もし化けたらブロガーの稼ぎ方が変わるでしょうし、ユーザーもネットサーフィンをしていればお金が稼げる時代がやってきます。
Braveの勢いによってはアドセンスが終わる可能性だってありますよね。そうなったときに全く稼げなくなるなんてことにならないように今からBraveを使っておきたいと僕は思いました。
Braveを支える仮想通貨BAT
Brave内で報酬の支払いとして使用されるのが仮想通貨のトークンBAT(BasicAttentionToken)です。ユーザーもパブリッシャーもBATをウォレットに受け取り、それを法定通貨に交換することが可能です。
Braveが将来的にシェアを独占するようなことがあれば当然このBATの価値もうなぎのぼりになるでしょう。現在のところ$0.43ドルの価値が付いていて、ランキングでは57位。
BATが他の仮想通貨と大きく違うのは、すでにプロダクトがある、という点です。ほとんどの仮想通貨はまだ開発段階であるのに対し、BATのプロジェクトであるBraveはすでに稼動していて世界各国の多くのユーザーに使われています。
日本でもイケダハヤトさんをはじめ、インフルエンサーが使い始めているので流行るのも時間の問題でしょう。
Braveがリファラルキャンペーン始めているので、あらためてPR。
ブロックチェーン時代のブラウザ「Brave」。
ぼくはスマホは完全にBraveに切り替えました。
広告ブロックも優秀で、サクサク読み込んでくれます。指紋認証も便利。
PC版はプラグインがあと一息!お試しあれ。https://t.co/VRUhxk1Hcl pic.twitter.com/JFaoSFLYpM— ikehaya | Blockchain (@IHayato) 2018年2月16日
まだまだ発展途上なので課題も多く、使い勝手もそれほどいいとは言えません。
これが将来的に大手のブラウザを打ち負かすほどの存在になるのかどうかはまだなんともいえませんが、安いうちに将来を見据えて今のうちに仕込んでおくのも一つの手ですね。
Brave(ブレイヴ)でブログを登録して報酬を受け取る方法
1、Brave Paymentsのアカウントを作成する
Braveでパブリッシャー(サイト)登録をするのはちょっと手間がかかります。まずはBraveのブラウザをダウンロードします。次にBrave Paymentsのためのウォレットを作成します。
[GET STARTED]をクリックして、メールを入力します。
すると、メールに確認のリンクが送られてくるので、それをクリックしてメールアカウントを認証します。
続いて名前を入力します。これは別に本名じゃなくても大丈夫でした。
さらにスマホアプリによる二段階認証を設定します。セキュリティのことを考えて必ず[SET UP 2FA]を選びましょう。
これでBrave Paymentsに使われるアカウントが作れました。
2、Upholdのアカウントを作成する
続いてこの画面で[Create Uphold Wallet]をクリックすると、BATウォレットを作成することができます。
BATウォレットはUpholdという外部サービスと紐付けする仕様になっているので、さらにUpholdのアカウントを作成する必要があります。
再びメールアドレスを入力し、パスワードを作成し、国を選択し、最後に[Sing up & Authorize]をクリックします。
すると、先ほどの[Create Uphold Wallet]のボタンが[Check Balance]に変わっています。
それをクリックすると、個人情報の入力ページに映ります。全て入力し、[NEXT]をクリック。
今度は、Upholdの二段階認証を設定します。携帯番号を入れると、認証番号が送られてきます。
ここまで来たら終了。
3、ワードプレスサイトを登録する方法
サイトを登録するのにはBrave Paymentsにログイン後、画面右上、あるいは下にある[Add Channel]をクリックします。
すると、サイト運営者か、それともユーチューブのクリエイターかの選択になるので、[SITE OPERATOR]を選択。
そこでドメイン名を入力すると、ワードプレスの場合、プラグインをダウンロードするように言われます。プラグインページでダウンロードしてもいいし、管理者画面のプラグイン検索で「brave-payments-verification」と入力すれば簡単にインストールできます。
ここでもう一つやることは承認コードをコピーしておくこと。赤丸で囲ってある箇所をコピーしておいてください。
ワードプレスにBrave Payments Verificationをインストール後、左のメニューの設定>Brave Payments Verificationをクリックします。
ここで先ほどコピーした承認コードをペーストして保存します。
そして先ほどのページで[VERIFY]をクリックすれば完了です。
今認証中ですという画面が表示されたら、もうブラウザを閉じても大丈夫です。24時間以内に確認のメールが来るはずです。
4、ワードプレス以外のサイトを認証ファイルをアップして登録する方法
Brave Paymentsにログイン後、画面右上、あるいは下にある[Add Channel]をクリックします。
すると、サイト運営者かそれともユーチューブのクリエイターかの選択になるので、[SITE OPERATOR]を選択。
そこでドメイン名を入力すると、trustes fileをダウンロードするか、DNSレコードを変更するかの選択画面になります。簡単なのはtrusted fileのほうです。
[Ill use a trusted file]を選択すると、認証のためのファイルがダウンロードできます。
ダウンロードしたファイル(brave-payments-verification.txt)をFTPサーバー、もしくはファイルマネージャーでサーバーのpublic_html直下にある.well-knownというフォルダの中にアップロードします。
ここにアップできたら、さきほど認証ファイルをダウンロードしたページで[Verify]をクリックすれば完了です。
このページになったら後はメールが届くのを待ちましょう。
5、Brave(ブレイヴ)でユーチューブチャンネルを登録して報酬を受け取る方法
Brave Paymentsにログイン後、画面右上、あるいは下にある[Add Channel]をクリックします。
サイト運営者かそれともユーチューブのクリエイターかの選択になるので、[INDIVIDUAL CREATOR]を選択。
ユーチューブアカウントに紐付けされているメールアドレスでログインします。
後はアクセスを許可するだけでチャンネル登録が完了です。ブログよりずっと簡単ですね。
6、Brave(ブレイヴ)でメディアを登録する方法のまとめ
現段階ではサイト登録はワードプレスかサーバーの権限がないと登録できないので、権限のない無料ブログだと無理そうです。 無料ブログでも独自ドメインのサイトならなんとかできそうですが。
もしBraveが将来的に流行だしたら、無料ブログのサービス会社がBraveに登録して、報酬を根こそぎ持っていってしまうなんてこともあるかもしれません。やはりブログは独自ドメインでワードプレスで運営するのがベストですね。
ちなみにひとつのアカウントでも複数のドメインやユーチューブチャンネルを登録することができるし、メールアドレスを変えれば同じ人が複数のアカウントを持つことも可能です。
Braveを紹介して報酬をもらう方法
Braveにはアフィリエイトプログラムもあります。Brave Paymentsにログインし、Free Tokensをクリックします。
ここで[ACTIVATE PROMO]をクリックすることでアフィリエイトプログラムに入会できます。報酬は一人紹介するごとに5USD分のBATがもらえます。
この画面になったら完了。
すると、先ほど登録したサイトに「Referral Link」が生成されているのでクリックしてアフィリエイトリンクをコピーしましょう。登録がまだの人は、「ワードプレスサイトを登録する」を参照してください。
後はブログやツイッターなどに貼り付けて、誰かがリンクを踏んで登録してくれたら報酬が入る仕組みになっています。
このようにBraveでは使っても、紹介しても、コンテンツを作ってもお金が回る経済圏ができあがっています。普及すれば本当に楽しみですね。