こんにちはMAKです。
グーグル検索で上位を取るためには一体何が必要なのか。そんな疑問に答えるべく、SEOツールを提供しているSEMrushが膨大のデータを基にランキングファクター(検索順位要因)を発表したので紹介します。
SEMrushとは?
そもそもSEMrushとは一体何なのか分からない人のために説明すると、Semrush Incが2008年から提供しているSEOツールのことです。
日本ではあまり知られていませんが、海外のブロガーやアフィリエイターの間ではとても有名なツールで、提供元のSemrush Incは現在ではアメリカ、ロシア、チェコ、キプロスを拠点に社員400人を抱える国際的な企業にまで発展しています。
SEMrushが提供するSEOツールはいわばグーグルトレンド、グーグルアナリティックス、アドワーズキーワードプランナー、サーチコンソール、関連キーワードツール、ライバルチェック、被リンクチェックなどを組み合わせたもので通常複数のツールを使ってやることがこれ一つでできてしまいます。
詳しくはこちらを参考にしてください。
SEMrushが推奨するランキングファクターの重要度
長年SEOツールの開発を進め、大量のデータを持っているSEMrushが分析したグーグル検索におけるランキングファクターの重要度は次の通りです。
>>SEMrushのランキングファクターをまとめたPDF(英語)を無料でダウンロードする
Prioritize your #SEO to-do list with the Ranking Factors study by SEMrush [17 factors and 600,000+ keywords analyzed] 👉 https://t.co/kuMGXvWf57 pic.twitter.com/YLf6hm0E1c
— SEMrush (@semrush) 2018年2月26日
- サイトへの直接的な訪問
- 滞在時間
- ページ/セッション
- 直帰率
- 参照元ドメイン
- 被リンク
- IPアドレス
- フォローバックリンク
- コンテンツのボリューム
- セキュリティ
- アンカー
- アンカーに含まれるキーワード
- ボディに含まれるキーワード
- キーワード密度
- タイトルに含まれるキーワード
- メタに含まれるキーワード
- 動画
サイトへの直接的な訪問
SEMrushが考えるSEO対策において一番重要なことはサイトへの直接的な訪問数です。どれだけ多くのユーザーがサイトに直接的な訪問をするかでグーグルはそのドメインの権威と価値を評価しているようです。
普通に考えてもアクセス数が0のサイトと100万のサイトがあったら100万のほうを上位表示するべきなのは分かりますよね。アクセスを集められるサイトがSEOにおいて強いのはいうまでもないでしょう。
滞在時間、ページ/セッション、直帰率
滞在時間はサイトでユーザーがどれくらいの時間を費やしたかを表すもので、ただ長ければいいわけではない、といった意見もあります。しかしSEMrushはまだまだ優先順位は高いと考えているようです。
単純に役立つサイトはじっくり読み込む。そうでないサイトはすぐに立ち去ると考えられ、グーグルのランキングの要因に強く影響しているはずです。
ページ/セッションは俗に言う回遊率を指すものでユーザーがいくつのページを見たかを平均して叩き出したものです。それに対し直帰率は1ページのみを閲覧し、サイトから離脱したユーザーの割合を示しています。
ネット検索をしていれば誰でも経験があることですが、有益なサイトを訪問したときはいくつもの記事を読み漁りますよね。
「アドセンスで稼ぐ方法」を探していて、すごく分かりやすい詳細に渡って説明しているブログがあれば読みふけってしまうはずです。そして記事下に「アドセンスで稼ぐために使うべきツール3つ」という別の記事へのリンクがあればそれも一緒に読んでしまいますよね。
逆に「アドセンスで稼ぐ方法」を探しているのに、いざ訪問したサイトにアドセンスの情報がほとんどなかったら1ページ目を見ただけで「だめだこりゃ」と思って他のサイトへ同じ情報を探しに行くことになります。
そのことから一般的にはページ/セッションは多いほうが有利で、直帰率は低いほうがいい、と考えられています。そしてそれがランキングには当然影響するでしょう。
被リンク
SEMrushは被リンクを次のように分類しており、いずれも同じくらい検索順位において重要だという結論を出しています。それもどれか一つではなく、全ての要素がお互いに影響し合うと考えているようです。
- 参照元ドメイン
- 被リンク
- IPアドレス
- フォローバックリンク
参照元ドメイン
参照元ドメインは、自分のサイトにリンクを送っているドメインを指します。たとえたくさんの数のリンクを送っていてもその発信元が同じドメインなら参照元ドメイン数は1です。つまりどれだけたくさんのサイトからリンクが送られているかを表すものです。
被リンク
被リンクはどれだけのリンクが自分のサイトに対して送られているかを示すもので有益なページ、引用されるページ、シェアしたくなるページには当然被リンクがあちこちから集まります。
ここでいう被リンクとはどうやらnofollowリンクも含めたリンクのようです。nofollowリンクはアフィリエイトリンク、ブログのコメント欄のリンク、SNSからのリンクなどに用いられます。
nofollowリンクにはSEO効果がないといった意見もありますが、SEMrushはそれも含めて重要度が高いと考えているようです。
IPアドレス
ここでいうIPアドレスとは被リンク元のサーバーのIPアドレスを指します。たとえドメインが違っていたとしても同じIPアドレスからの被リンクだと同じ利用者によるものだと判断される可能性が高いです。
それに対し、ドメインごとにIPアドレスが違えばそれだけ別の利用者からリンクが送られていると判断されるのではないかといわれています。
IPアドレスを分散することがSEO効果をもたらすという意見は賛否両論ありますが、SEMrushは検索上位にあるサイトはIPアドレスの数も多い傾向にあるとしており、あながち効果がないとは言えなさそうです。
フォローバックリンク
フォローバックリンク(follow-backlink)は英語では「Do follow-backlink」とも呼ばれ、「nofollow」記述のある「No follow-backlink」と比較するときによく使われる用語です。
いわゆる普通の被リンクを指しますが、いまだに検索順位を決めるうえで大きな要因となるのはいうまでもないですね。
コンテンツのボリューム
長文のコンテンツがSEOで有利かどうかは各方面で議論されていることです。これについてSEMrushは上位表示されているサイトはそうでないサイトよりもコンテンツのボリュームが多い傾向にあるとしています。まだまだ長文SEOはしばらく続きそうですね。
セキュリティ
ここでいうセキュリティとはサイトがsslに対応されているかどうかを指します。つまりドメインが「https」になっているかどうかです。
最近のブラウザはサイトがhttpsになっていないと、「保護されていない」といった警告を与える仕様になっているため当然対応していないサイトは信用度が落ち、警告メッセージが表示されるのでアクセスも落ちるでしょう。
httpsだと通信が暗号化され安全になるのとssl証明書を取得するには身元を明かす必要があることから、より安心してユーザーが利用できることもあり、信用や権威といったことが重要視される今の時代には必要不可欠ですね。
アンカー
アンカーとはハイパーリンクのことを指し、文字をクリックすると別の場所に移動するリンクのことです。例えばこんなやつ。
>>公式サイトはこちら (トップページに飛びます)
SEMrushは被リンクにアンカーテキストが含まれるかどうかも検索順位の要因になると考えています。ただ、これに関しては他の被リンクほど重要度は高くないとしています。
キーワード
17つあるランキングファクターの中でキーワードの重要度がかなり低くなっているのが驚きです。以前ほど狙ったキーワードを多用することが効果的じゃなくなっているようです。それだけキーワードを含めることがもはや当たり前になったとも言えるでしょう。
アンカーに含まれるキーワード
アンカーテキストにキーワードを含ませることが長らくSEOに効果的だと言われてきました。これについてSEMrushはランキング要因の一つではあるものの他の被リンク対策に比べると、最も重要度は低いものだとしています。
ボディに含まれるキーワード
SEMrushの調査結果では検索ボリュームが多いキーワードほど、上位表示されるサイトのボディ(コンテンツ内)にキーワードが少なくとも一度は含まれていることが分かっています。
しかしながらコンテンツ内に含まれるキーワードの割合が順位に及ぼす影響はほとんどなく、優勢性はあまり見られないようです。
キーワード密度
キーワードの出現頻度とページ内の単語数で割ったものがキーワード密度。SEMrushはビッグキーワードにおいてもロングテイルにおいてもこのキーワード密度が検索順位に及ぼす影響は少ないとしています。
一昔前だと、キーワードを記事に複数回含めるべきだ、密度は何%にするべきだ、といったことが言われていましたが、現在ではそれほど効果は見込めないようです。
タイトルに含まれるキーワード
SEMrushのデータによると検索ボリュームが多いキーワードであればあるほど、上位表示される記事タイトルにはキーワードが含まれることがわかっています。
しかしながら検索結果1位から20位までのサイトにおいてはタイトルにキーワードが含まれる割合はほぼ同じで、それによって優位性が生まれることは難しくなっているようです。今の時代タイトルにキーワードが含まれているのはもはや当然だからなのかもしれません。
メタに含まれるキーワード
ページの内容を簡単な文章にして記述するメタディスクリプションにキーワードが含まれているかどうかはもはや検索結果とは関係性がないとしています。
検索ボリュームの多いキーワードにおいては上位表示されているサイトのうちキーワードがメタディスクリプションに一度でも含まれているのはわずか50%未満だったそうです。
動画
動画を記事内に埋め込むと、SEO効果があるといった意見もありますがSEMrushはこれを否定しています。しかしながらジャンルによってはユーザーは動画のほうを好むこともあるため、ユーザーの満足度を考えると必要な場面では動画を使うべきだとしています。
まとめ
ここに紹介したのはあくまでもSEMrushの見解です。グーグルのアルゴリズムについては本当のことはグーグルにしか分かりません。
ただ、以前とはSEO対策も大分変わってきたことは誰もが実感していることではないでしょうか。今後もアルゴリズムはどんどんアップデートされるので、その都度試行錯誤して戦略を練っていきたいところですね。
SEMrushは信頼度もさることながらツールとしてもかなり優れています。有料ですが本格的なリサーチがしたい人はぜひ使ってみてください。