ご存知の通り、最近では誰でも簡単に電子書籍が出版できる時代になりました。特にアマゾンのKindle ダイレクト・パブリッシング (KDP)を通じて出版すれば、有名作家の書籍と同じ店頭に自分の本が並びます。
このように出版においてプロと素人の垣根が取り払われた今、無名の僕が電子出版を売ってみてどうなったのかをレポートいたします。
一昔前までは出版といえば、出版社を通してやるのが一般的でした。いわゆる無名の作家が本を出すには、出版社の企画に通るか、コンテストで受賞するか、あるいは自費出版するかぐらいしか選択肢はなかったように思います。
それが今では特別な技術がなくても、コネがなくても、お金がなくても自分の本を市場に出せるようになりました。ブロガーにとっても新しいマネタイズの選択肢が増えるのだから、すごいチャンスですよね。そこで僕もKindle ダイレクト・パブリッシング (KDP)に挑戦してみました。
無名の作家(ブロガー)が電子書籍を出版したら売れるのか
結論から言うと、売り方によってはそこそこ売れます。僕は11月の上旬に一冊目の電子書籍を出版し、12月にさらに2冊出しました。最初の一冊目を出してからまだ1ヶ月ほどしか経っていませんが、3冊の売り上げの推移はこんな感じです。
現在のところ合計販売数は66冊。無名の新人”作家”の滑り出しとしては悪くないんじゃないでしょうか。というより誰でも売り方によってはこのぐらい売れるということです。
電子書籍の印税
僕の本は全て最低価格の0.99USD(日本円だと100円前後)で設定されていてロイヤリティーは35%です。さらにKindle UnlimitedとKindleオーナー ライブラリーを通じて読まれたページ数に対して印税が入ってきます。
Kindle Unlimitedは月980円の読み放題サービス。対するKindleオーナー ライブラリーはプライムのサービスの一環で毎月1冊対象の本が無料で読める特典です。
つまりこれらのサービスの対象として出版すれば、読まれたページ数によっても印税が入ってくるのです。これに関しては「既読 KENP (Kindle Edition Normalized Pages)」として販売データに表示されます。
気になるロイヤリティーの合計は、有料販売数が66冊、Kindle UnlimitedやKindleオーナー ライブラリーとして読まれたページ数「既読 KENP」が1938ページとなったことで、合計で2194円になりました。
初月からいきなり何万円も稼げるほど電子書籍は甘くはないです。ただ、これを多いと考えるか少ないと考えるかは人それぞれでしょう。僕は大いにチャンスがあると思いました。
なにもないところからわずか1ヶ月ちょっとで2000円以上の収益が生まれるなら、本数を増やして工夫を重ねれば月数万円は狙えそうです。センスのある人は無名でも電子書籍だけで毎月数十万稼ぐ人がいるそうですが、それも決して不可能ではないことが分かりました。
無名の作家が電子書籍を売る方法
実際に販売してみて、特別有名でなくても電子書籍が売れることは十分に分かりました。電子書籍に限らず、やはりブロガーなら自分のブログで集客し、ファンやリピーターを集め、読者に向けて販売するのが一番です。
専門性の強いブログを運営していれば、もともとその分野に興味のある人たちが集まってくるので、ブログのコンテンツに関連した電子書籍を出版すればいいだけです。特化型ブログはこういうときにすごい威力を発揮しますよね。
アクセスの安定しやすい分野でブログを作れば、電子書籍を販売したときに売上もそこそこ安定するはずです。僕の場合、売上ゼロや既読ページゼロの日もたまにあるものの、だいたい毎日何かしらの本が売れたり、何ページか読まれたりしている状況が続いています。
電子書籍ってペンネーム(偽名)で出版できるの?
Kindle ダイレクト・パブリッシング (KDP)は、本名でもペンネームでも出版できます。ブログで使っているハンドルネームを使うのもいいでしょう。
僕はブログでも本名を使っていないことから、出版するにおいてもブログのハンドルネームをそのまま使うことにしました。ちなみにMAK名義ではまだ電子書籍は出していません。現在noteで有料販売しているものを、今後MAK名義で電子書籍化するのはありかなと思っています。
電子書籍って一つのアカウントで複数のペンネーム(ハンドルネーム)で出版できるの?
使えます。現在までに合計で3冊の電子書籍を出版しましたが、全て違ったハンドルネームで出版しています。これはテスト的な意味もあるし、それぞれの本が全くジャンルが違うものだからハンドルネームを複数にしているのです。複数ブログを使って、そこから電子書籍を販売しようと思っている人にはありがたい機能ですね。
まとめ
電子書籍一本で食べていくのはなかなか難しいでしょう。しかし電子書籍の収益も決して馬鹿にはできません。なにより稼ぎ続けるにはこうした収益手段を一つでも多く持つことが不安定な今の時代にはとても重要だと思います。
電子書籍を含む、そのほかの収益手段についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。